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ロシアがグーグルに科した「罰金」に関する英語表現

巨大IT企業に対する風当たりが欧米を中心に高まっています。

今回はロシアがその動きを見せた模様。

英国BBCニュースが以下の記事で取り上げています。

Russia fines Google over illegal content breach

そこで使われる英文で英語学習に役立つと感じた箇所をピックアップしていきましょう。

「罰金を課す」「over」についての英語表現

まずは英語タイトルからの表現です。

Russia fines Google over illegal content breach

文章を分解していきましょう。

Russia:ロシアは

fines:罰金を課した

google:グーグルに

over:~について

illegal content breach:違法なコンテンツ違反

この中でニュース英語でよく出てくるのが「fine」「breach」です。

どちらも「罰金」「違反」という表現で、海外で暮らしていると「交通違反」などで、日常生活で使われる言葉かもしれませんね。

またここでの「over」は「about」と同様に「~について」と訳していますが、ニュアンス的には

over:~という話題を中心にいろいろなことを、~を巡って

about:~という話題について

という違いがあります。

ここではロシアが「グーグルの違反コンテンツ侵害」を巡るあれこれ、について罰金を課したということになっていますね。

訳しますと、

ロシア、違法なコンテンツ侵害でグーグルに罰金

となります。

罰金額に関する英語表現

では具体的にロシア側がどのような処置を法的にとったのでしょうか?

以下の英文で取り上げています。

A Moscow court has fined Google 7.2bn roubles for repeated failure to delete content deemed illegal in Russia

では分解していきます。

A Moscow court has fined:モスクワの裁判所は罰金を科した

Google:グーグルに

7.2bn roubles:72億ルーブル

for:~という理由で

repeated failure:繰り返された失敗

to delete content:内容を削除すること

deemed:~とみなされた

illegal in Russia:ロシアで違法とされる

では解説していきます。

まず冒頭の「has fined」は「罰金を科した」という表現になります。

fineが罰金を科すという意味になりますね。

has~edをつけることで「~してきた」というニュアンスになります。

ではどれだけの罰金を科したかというと「7.2bn roubles」。

ロシアの通貨「ルーブル」で、bnが「billion(10億)」、「7.2bn=72億」という換算ですね。

repeated failureは直訳すると「繰り返された失敗」になりますが、どのような失敗になるのかは、以下の「to~」で説明しています。

to delete(削除すること) content(コンテンツを」ということで、それがどのような「コンテンツ」なのかというと「deemed(~と見なされた)」コンテンツ、それはすなわち「illegal(違反なもの)」「in Russia(ロシアで)」という流れになります。

訳してみましょう。

モスクワの裁判所は、ロシアで違法とみなされるコンテンツの削除を何度も怠ったとして、グーグルに72億ルーブルの罰金を科した

ということですね。

「初めてのこと」「年間売上高」に関する英語表現

これまで欧米がGAFAに罰金を科すニュースは見てきましたが、ロシアは今回は初めてなのでしょうか?

それに関する英文が以下です。

This is the first time in Russia that a technology giant has been hit with a fine based on their annual turnover

では一文を分解していきましょう。

This is the first time:これが初めてのこと

in Russia:ロシアで

that:~という内容

a technology giant has been hit:テクノロジージャイアントが受けた

with:~という)

a fine:罰金

based on:~を基礎にした、~に応じた

their annual turnover:企業の年間売上高

全体の構造は「This is the first time that~」で決まっていますね。

つまり「~は初めてのことである」ということ。

その中で気になるのが「based on」「their annual turnover」です。

based onは「~を下地にした、基礎にした」と直訳しがちですが、ここでは対象が「their annual turnover(企業の年間売上高)」という経済用語になっているので「~に応じた」と意訳している感じですね。

では全体を訳してみます。

テクノロジー大手が年間売上高に応じた罰金を科されるのは、ロシアで初めてのことです

記事全体を見ていると、ロシアによる大手IT企業への罰金そのものは今回が初めてではなくて、あくまで「年間売上高」への課金ということのようですね。

まとめ

英文ニュースではこれ以外にも、

・ロシア当局は今年、ハイテク企業に対して圧力を強めており、コンテンツを適切に管理せず、内政干渉していると非難している

・Googleにとって、コンテンツに関する法律でロシア当局と対立するのは今回が初めてではない

・5月には、ロシアのメディア監視局が、26,000件の違法コンテンツを削除できなければ、グーグルの速度を落とすと脅している

・ウラジーミル・プーチン大統領は、いわゆるソブリン・インターネットの開発を推進しており、これにより、国民がアクセスできる内容を政府がより多く管理できるようになる

という情報を紹介していました。

これを見て感じるのが、GAFAによるインターネット市場の独占を防ぐ、自国への情報かく乱の防止、自国による情報統制も合わせて狙う、などの意味を持たせているということ。

中国も最近、自国内での情報統制に力を入れていますし、両国が経済的な事情以上の「政治的な」意図をもってこうした動きを見せている感は強いですよね。

今回取り上げた英文にはちょっとした「法律」用語が使われていて、このへんをしっかり覚えると将来的に海外で生活する際のトラブル対処法として役立つかと思いますよ。

こうした生きた英語情報を学ぶには外国人との会話が最適です。

ぜひオンラインやスクーリングで学んでいきましょう。

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